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不幸にも歯を失い、その空間を放置すると噛み合わせに悪影響が出てきます。できるだけ早く歯を補う必要がありますが、そのための4つの方法「ブリッジ」「義歯」「インプラント」「自家歯牙移植」について、そのメリット・デメリットを説明します。また、どの方法を選んだら良いのか、その決め手についても解説しています。|ごこちデンタルクリニック|河島紘太郎 先生|病気や症状。治療や予防に役立つ 病院・医院・クリニック情報サイト『広島ドクターズ』
(この記事は2015年10月1日時点の情報です)

河島紘太郎 先生(歯科)

失った歯を補うにはどんな方法があるの?「ブリッジ」「義歯」「インプラント」「自家歯牙移植」について

 
ごこちデンタルクリニック
【住所】広島市中区小町3-22マスダビル3F
【TEL】 082-245-1600 
不幸にも歯を失い、その空間を放置すると噛み合わせに悪影響が出てきます。できるだけ早く歯を補う必要がありますが、そのための4つの方法「ブリッジ」「義歯」「インプラント」「自家歯牙移植」について、そのメリット・デメリットを説明します。また、どの方法を選んだら良いのか、その決め手についても解説しています。|ごこちデンタルクリニック|河島紘太郎 先生
 
毎日きちんと歯磨きをしているつもりだけれど、むし歯や歯周病の予防・治療が間に合わずに、ある日自分の歯を失うことになったら、あなたならどうしますか?
今回は中区小町にあるごこちデンタルクリニックの河島紘太郎院長に、咀嚼機能を取り戻すための方法として現在考えられるブリッジ、義歯、インプラント、自家歯牙移植の4つの方法について、そのメリット・デメリットも含めて詳しくお聞きしてきました。
歯医者さんと聞くと誰もが「痛い」「行きたくない」といったマイナスのイメージを思い浮かべますが、思わず行きたくなるような「居心地の良い」クリニックを目指し、それをクリニック名にしている河島先生。患者さんがどうしたいのかを把握し、歯を残すためにどんな方法があるのかをきちんと説明する、そういったカウンセリングにも時間をしっかりかけてくれる先生です。

不幸にももし歯を1本でも失ってしまったら、どうしたらいいのでしょう?

例えば奥歯を1本失うというケースは、いろいろな状況が想定できます。折れたり、割れたり、むし歯になってしまったり。一度失ってしまった歯を悔やんでも仕方ないので、その時点でできることを考えなくてはいけません。しかも歯を失った場合、何よりも問題になるのはその空間を放置することなのです。
残っている健康な歯が、その空間があるばかりに動いてしまったり、上の歯が抜けたら下の歯がどんどん伸びてきてしまったりして、噛み合わせだけでなく、口の中全体のバランスが崩れてしまうのです。伸びてきた歯は凍みることもありますしね。
そうなると例えば抜けた歯のところに義歯を入れようとしても、その1本だけの治療では済まなくなるなど、その後の治療がより複雑になってしまいます。ですから歯が抜けた場合には、一刻も早く歯科医にかかって何らかの処置をすることをおすすめします。

歯を失った際の治療にはどのような方法があるのですか?

具体的に歯を入れる方法は、現時点ではブリッジ、義歯、インプラント、それとまれに自家歯牙移植の4通り考えられます。

4つの方法があるのですね。ではまずブリッジについて詳しく教えていただけますか?

はい。少し前まで最もオーソドックスな方法だったのがブリッジです。抜けた歯を挟むようにして前後の歯を削って支台にし、名前の通り橋のように繋げる方法です。例えば抜けた歯が1本なら、両サイドも含めて型を取り、3本分の被せ物をして治療します。もちろん歯根は2本分残っています。

ブリッジのメリットは何ですか?

いくつかありますが、外科的な治療法ではないので、糖尿病の方や高血圧の方でも比較的問題なく治療できる点が挙げられます。
また、外科的な治療方法と比較して治療期間が短いこともメリットでしょう。
セラミックであれば見た目は良く、違和感も少なく、自分の歯で噛むような感覚で食べられるのも大きなメリットだと思います。使用する材料が金属であれば保険適用となります。

ブリッジのデメリットはありますか?

何と言っても、健康な歯を大きく削る必要があることです。歯が抜けた部分に橋をかけるための支台とするため、前後の歯を削らなくてはならないのです。
歯の表面はエナメル質で覆われていますが、これは人間の体の中で一番固い組織なのですよ。その神様が与えてくれたすばらしい天然のエナメル質を削らなければいけないのは本当にもったいない。むき出しのやわらかい象牙質はむし歯になりやすいというリスクにさらされますし。
また抜けた歯の分、支えにした歯に負担がかかります。そして、支台になる歯がないと橋を架けられないので、抜けたのが一番奥の歯だとブリッジはできません。

そうなのですね。では次に義歯についてはどうでしょう。

はい。義歯の場合、自分の歯が1本もない場合に用いる総義歯と、1本以上の自分の歯がある場合に用いる局部義歯があります。
みなさんもご存じの通り、総義歯の場合には、唾液や口の中の粘膜との吸着力によって支えられるものです。一方の局部義歯では残りの歯に金属のバネをかけて取り付けます。

義歯のメリットとデメリットを教えてください。

ブリッジに比べて、残っている歯をほとんど削る必要がないことは何よりの長所だと思います。素材やバネが見えるか見えないかで変わりますが、保険適用になるものもあります。作製も短期間で済みます。
短所は残った歯に負担がかかることと、バネなどがあるため装着に違和感があること。食後に外して掃除が必要なことですね。
何年も使っていると歯茎が痩せてくるので、合わなくなることがあり、数年ごとの作り替えが必要になります。

では次にインプラントについてお願いします。

はい、わかりました。インプラントは、人工歯根療法と言われる治療方法で、歯の土台である歯槽骨に、直接チタン製の人工歯根を埋め込む治療方法です。
よく患者さんから歯がある所に埋め込むのですか?と聞かれますが、そうではなくてインプラントは歯がない所に行う治療方法です。年齢的なことでは、成長期を過ぎた方が対象となります。
状況次第ですが、もし私自身が歯を入れることがあるならば、インプラントを選択すると思いますね。

インプラントのメリットは何ですか?

最大のメリットは健康な隣の歯を削る必要がありませんし、他の歯に負担をかける心配もないことです。しかも、自分の歯で噛む力の9割程度の強さで噛む事ができます。またセラミックで作れば見た目もきれいでとても自然な仕上がりになります。

ではデメリットはいかがでしょう?

デメリットもいくつかあります。まず保険適用外なので、費用がかかること。顎の骨に穴を開ける外科手術が必要なので、全身疾患がある場合はこの治療を受けられない場合もあります。また、場合によっては治療期間が長くなることもあります。インプラントはチタン製で、あごの骨とオッセオインテグレーション(結合)するのですが、歯肉で蓋をしたまま3カ月〜半年待つ必要があるのです。噛み合わせの問題もありますので、プロビジョナルレストレーション(仮歯)で調整するのに多少時間がかかることもあります。

クリニックは平和大通りを挟んで、白神社の向かい側にあるガラス張りのビルの3階。
大きな歯のイラストが目印です。
 

よくわかりました。では次に自家歯牙移植はいかがでしょうか。

歯牙移植は以前からある治療方法ですが、適応症が限られる治療法です。
自家移植なので、拒絶反応などの心配も不要で有効な治療方法ですが、ご自身のお口の中に、移植可能で、しかも不要な歯が必要になります。例えば親知らずなどですね。CT(3Dレントゲン)を撮って長さやサイズ、歯根の数などを確認して、移植が可能かどうかを診断します。
また、年齢的な制約もあります。例えば中高年になると、移植しても生着する可能性は低くなり、10〜20代、30代までぐらいが適応症と考えています。
ただし、費用面から見ると保険の適用になるケースもありますから、負担は軽くて済みます。
私が関わった自家歯牙移植は、ケース数は多くありませんが、今のところみな生着しています。
また、インプラント治療にも言えることですが煙草を吸っている方の場合は血流が悪くなっていることもあり、多少生着率は下がる可能性があります。

欠損部分にどの方法で歯を補うのか、の決め手になるのはなんでしょう?

まずは治療の条件が合うのかどうか、だと思います。例えばブリッジの場合には、失った歯の前後に健康な歯があるかどうか。インプラントなら、糖尿病や骨粗鬆症などの持病があるかないか。歯槽骨の状態はどうなのか。自家歯牙移植に関して言えば、年齢的な制約ですよね。
また、保険の適用内で治療するのか、それとも適用外も可能なのかどうかといった費用面も重要な決め手になるでしょう。
まずはドクターとの相談が1番大事になってくると思います。当院で出来ることはどのような方法があるかということをご説明させていただきますし、費用面や時間についてもストレートにお話した上で、最後は患者さんご自身に治療方法を選択していただいています。

最後に、広島ドクターズをご覧のみなさまにアドバイスをお願いします。

インプラントをはじめ、治療のためのツールや歯科医の技術は日々進化しています。万が一歯を失ったとしたら、費用、時間、見た目、ご自分の口の中の感覚など、いろいろなことを考えながら歯科医とじっくりと相談し、最善の治療方法を選べる時代だと思います。
ただし何と言っても自分の歯が一番です。今日は歯を失った前提でお話しましたが、本来ならば自分の歯を失わない事、健康な歯を守れることが一番です。日々のブラッシングに加えて、歯科医に定期的に通って検診を受け、クリーニングを受けること。つまり毎日の歯磨きによるセルフケアと、クリニックでのクリーニングによるプロフェッショナルケアを組み合わせ、それを習慣化することが必要です。
また最近は、口の中の健康を気遣うあまり、逆にオーバーブラッシング(歯磨きし過ぎ)になって、大切な歯茎を減らしてしまうケースが増えていますから、注意していただきたいと思います。
ぜひ歯科医に足を運ぶことに対する負のイメージを取り去って、気軽に訪れることができるかかりつけ医と出会っていただきたいと思います。

医師のプロフィール

河島紘太郎先生

●広島大学歯学部卒業
●ごこちデンタルクリニック院長

‐所属‐
・日本顎咬合学会
・日本包括歯科臨床学会
・日本歯内療法学会
・日本顕微鏡歯科学会



 

 
 

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