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自覚症状のない「歯周病」で苦しまないために 検診・予防・治療について【AICデンタルクリニック 院長 鈴川雅彦先生】|病気や症状。治療や予防に役立つ 病院・医院・クリニック情報サイト『広島ドクターズ』
(この記事は2012年12月13日時点の情報です)

鈴川雅彦 先生(歯科)

「歯周病」で苦しまないために、「歯の健康状態」を知りましょう

 
AICデンタルクリニック
【住所】広島市中区中町8番6号 フジタビル2F
【TEL】 0120-891-400
 
自覚症状のない「歯周病」 検診・予防・治療|AICデンタルクリニック 院長 鈴川雅彦先生
日本臨床歯周病学会指定医・認定医の資格を持つAICデンタルクリニックの鈴川院長。様々な歯周病の症例に携わってきた。
 
虫歯の検査は定期的に受けているけど、歯周病検診は受けたことがないという方は多いのでは? 「きちんと歯磨きをしているから私は大丈夫」「なにも症状がないので心配していない」という声が聞こえてきそうですが、実は30歳を過ぎた成人の80%以上が歯周病にかかっているとも言われています。
自覚症状がないまま進行し、歯だけでなく全身の健康をも脅かす歯周病について、AICデンタルクリニックの院長で、日本臨床歯周病学会指定医・認定医でもある鈴川雅彦先生に聞きました。
 

成人の80%以上が歯周病?!

歯周病と聞くと、歯茎がはれたり歯がぐらぐらするイメージをお持ちだと思いますが、実は歯周病は初期から中等度まで、ほとんど症状のないまま進行します。そういった自覚症状を感じる段階はすでに重度の歯周病が進行してしまった後で、気付いた時には手遅れということもある恐ろしい病気です。歯周病がサイレント・ディジーズ(静かなる病気)と呼ばれる所以です。
虫歯と並んで歯科の二大疾病とされている歯周病ですが、自覚症状が無いため自分には無関係だと思いがち。ですが、30歳を過ぎた成人の80%以上が歯周病だと報告されているのです。

歯周病予防のためにまずやるべきことは?

自分も歯周病かもしれないと疑ってみること。そして、自分の歯が健康かどうか、まずはそれを知ることです。この「自分の歯の健康状態を知る」ことが、歯周病の進行を食い止めるうえで重要なキーワードであり、お口の中だけでなく体全体の健康にも関わることなのですよ。

歯の状態を調べるためにどのような検査を行うのですか?

歯周病は細菌による感染症で、細菌の繁殖によって歯を支えている骨が溶かされ、最終的には歯が抜け落ちてしまう病気です。歯周病菌と呼ばれるばい菌の種類は数十種類にも及び、検査ではばい菌の数を調べるのと同時に、抗体価検査というものを行い、お口の中のばい菌の状態を調べていきます。
抗体とは聞きなれない言葉かもしれませんが、私たち人間の体は、ばい菌などの異物の侵入に対し、それを抗体が排除しようとします。抗体はばい菌の数が多いほどたくさん増えるので、反応した抗体を血液中から拾うことにより、どれだけばい菌に感染しているかが分かるのです。
ほかには顎の骨を調べるためにレントゲン検査を行ったり、CTスキャンで3次元的な画像検査をすることで、歯周病の程度を把握したり、他の病気との鑑別診断を正確に行うことが可能となります。

では、健康な歯とはどのような状態のことをいうのですか?

ばい菌がたくさんいれば、病気になりそうな気がしますよね。でも必ずしもそうではないのです。例えば、エイズや白血病のような免疫不全が起こる病気は、体の宿主の抵抗性が衰えることで、ばい菌やウィルスによる様々な感染症を引き起こしてしまいます。
お口の中も同じで、その人の免疫力が強く、ばい菌を退治する力が強ければ歯周病にも感染しにくく、健康でいられます。ですから、ばい菌の数が多いからと言って、「重度の歯周病である」「健康な歯ではない」とは一概には言えないんですね。
歯の健康状態を知るということは、ばい菌の数を調べるだけでなく、その人の免疫力や生活習慣も探っていかなければなりません。ばい菌の数が少なくても、歯周病の進行を促す様々な要因があれば注意が必要なのです。

全身の疾患が歯周病に影響することがあるそうですが?

歯周病に悪影響を及ぼす代表的な疾患として糖尿病があります。糖尿病は血糖値が上がることで免疫機能が低下し、傷が治りにくくなり、様々な感染症を引き起こします。糖尿病の方は歯周病にかかりやすく、進行する速度が速いのも特徴です。歯周病が悪化したことがきっかけで、糖尿病が発見される方も多く、歯周病は糖尿病の合併症の一つとも言われています。

逆に、歯周病が全身の健康に影響することもあるそうですね。

歯周病が悪化することで、逆に糖尿病が悪くなる、心筋梗塞や脳梗塞にも影響を及ぼすといった、歯周病と全身疾患との関係も最近言われています。歯周病菌の死骸が放つ毒素が、血管内で血糖値に悪影響を及ぼし、血栓を作りやすくしてしまうことが要因だと考えらます。
また、歯周病を患っている妊婦さんは、未熟児出産をしやすくなるとも報告されています。歯周病に罹患すると、歯茎の炎症反応を示す物質が出るのですが、これが続くことによって、陣痛の痛みだと体が勘違いして子宮筋の収縮などが起こってしまい、低体重出産を招くことが考えられています。
物が噛めなくなることで、全身の健康に影響するだけでなく、歯周病によっていろんな病気や体への悪影響を及ぼすことも分かっていますので、少しでも多くの方に歯周病予防の意識を持ってもらいたいと思います。

自覚症状のない「歯周病」 検診・予防・治療|AICデンタルクリニック 院長 鈴川雅彦先生
プライバシーに配慮した完全個室の診療室。最新鋭の設備を備え、質の高い医療を提供している。
 

恐ろしい歯周病菌ですが、薬で一斉除去はできないんですか?

ばい菌と言えば、うようよ動き回っているのを想像するかもしれませんが、実は歯周病菌は普段はほとんど活動していないんです。居眠りしているような状態なんですね。
薬が効くということは、ばい菌が薬を食さないといけないのですが、活動していないばい菌は食事の必要がありません。だから、薬を入れてもばい菌は薬を取り込まず、ほとんど効かないのです。歯周病菌の活動期は予測ができませんが、ある時に目を覚まし活動を開始します。毒素を出して猛威を振るいはじめると、歯茎がはれたり痛くなったりといった症状が現れるのです。

では、歯周病から歯を守るにはどうすればいいのでしょう?

歯周病菌は一匹一匹いるのではなく、バイオフィルムと呼ばれる集落を形成して、歯の表面にべったりと付着しており、それをうがいで落とすことはできません。セルフケアでは歯磨きが有効ですが、歯周病菌の住処は歯の表面だけとは限らず、歯と歯茎の隙間にも入り込んでいて、それを歯ブラシで取り除くことは不可能です。
そこで、私がいつも患者さんにお願いしているのは、「歯茎より上の部分はご自身できっちりケアしてください」ということです。「歯茎より下の部分は患者さん自身ではケアできませんので、専門家である歯科に任せてください」とお伝えしています。
歯周病の予防や治療はある意味、患者さんと歯科の二人三脚。最初に「歯の健康状態を知ることが大切」だとお話しましたが、かかりつけ医との信頼関係もまた、歯周病予防には欠かせません。

歯周病と診断されたらどんな治療を行うのですか?

必ずしも抜歯するというわけではありません。骨の周りに隙間ができてしまったり、歯がぐらぐらするといったケースなら、レーザー治療や再生治療など、抜歯以外の治療も考えられます。歯並びが悪ければ矯正治療を行うなど、病気を再発させない環境作りも大切ですし、抜歯した後も快適に噛めるようにインプラント治療を行うなど、選択の幅は1つではありません。歯科と相談して自分に合った治療を選んでください。

最後に「広島ドクターズ」読者にアドバイスをお願いします。

歯周病から歯を守るためには、まずは自分の歯の健康状態を知ること。そのためにも信頼できる歯周病専門のかかりつけ医をもちましょう。
セルフケアももちろんですが、自分でケアできないところはプロに任せて、歯科との二人三脚で歯周病から歯を守っていくことが大切です。
知らず知らずのうちに進行していく歯周病は、歯だけでなく全身の健康にも悪影響を及ぼす深刻な病気です。症状がなければ病気だという自覚が持ちにくく、なかなか病院へ足が運ばないものですが、体の免疫力が下がり始める30歳を過ぎたら歯周病検診を心がけましょう。

医師のプロフィール

鈴川雅彦先生

●岡山大学歯学部卒業
●岡山大学歯学部 咬合・口腔機能再建学分野 入局
●ノースカロライナ大学歯学部歯周病学講座 留学
 最先端歯周病治療・再生治療・インプラント習得
●(財)サンスター歯科保健振興財団附属千里歯科診療所 副所長 (大阪)

・日本臨床歯周病学会 認定医
・日本臨床歯周病学会 指導医
・米国Zimmer Dental 公認インプラントインストラクター
 
AICデンタルクリニックの詳細
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