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乳がんは早期発見で適切な治療を受ければ、9割以上が治る病気。しこり、乳頭からの出血など、乳房に異常がある場合はもちろん、自覚症状がなくても、定期的に乳がん検診を受けましょう。マンモグラフィー(X線撮影)、エコー(超音波検査)、視触診|ひろしま駅前乳腺クリニック|長野晃子 先生 | 病気や症状。治療や予防に役立つ 病院・医院・クリニック情報サイト『広島ドクターズ』
(この記事は2014年9月24日時点の情報です)

長野晃子 先生(乳腺外科)

忙しくても症状がなくても、絶対に受けなきゃ! 乳がん検診

 
ひろしま駅前乳腺クリニック
【住所】広島県広島市南区松原町9-1 福屋広島駅前店8F
【TEL】 082-568-3003
 
乳がんは早期発見で適切な治療を受ければ、9割以上が治る病気。しこり、乳頭からの出血など、乳房に異常がある場合はもちろん、自覚症状がなくても定期的に乳がん検診! マンモグラフィー X線撮影 エコー 超音波検査 視触診 しこり 乳頭からの出血 乳がんかもしれない 血液と膿にガーゼを当て 乳腺外科 左の乳房 右の乳房 生理 乳房に張りを感じる パジェット病 ホルモン剤 2センチ 転移 リンパ節に転移 罹患率 乳がん手術 死亡率 抗がん剤 進行は遅い 広島市南区 松原町 福屋8F 広島駅前店 ひろしま駅前乳腺クリニック 長野晃子先生 
乳がん検診に不安や抵抗を感じることがないよう、女性ならではの気遣いで親切に対応してくれる長野先生。
 
女性のがんの中で最も多い「乳がん」。乳がんから健康を守るためには、「早期発見・早期治療が1番」というのは、女性の皆さん、すでにご存じだとは思いますが、「忙しい、恥ずかしい、症状がない」などの理由で、ついつい後回しにしてしまっている人も…。
今回のレポートは、福屋広島駅前店8Fにある、「ひろしま駅前乳腺クリニック」の院長、長野晃子先生に、乳がん検診について伺いました。乳がん検診の重要性はもちろん、無症状の方が何となく受けた検診でがんが見つかることも多いという話を聞けば、「乳がんは他人事ではいない」と思って頂けるのではないでしょうか。
同じ女性として、少しでも多くの方を乳がんから守りたいという、長野先生の思いが伝わるレポートです。

乳がんにかかる女性はどのくらいいますか?

乳がんは女性のがんの中で一番多いものです。最新の統計では、日本人女性の12人に1人は、一生のうちで乳がんを発症するといった報告も出ています。
ただ、乳がんは早期発見で適切な治療を受ければ、9割以上が治る病気です。効果の高いお薬や抗がん剤がたくさん開発されており、乳がん手術の技術も年々進歩していますから、他のがんに比べて有効な治療が多いと言えます。
確かに、罹患率は女性のがんの中では乳がんはワースト1ですが、死亡率を見ると消化器系がんの方が高く、乳がんは早く見つかれば助かる確率の高い病気です。

「早く」とは時期的にどのくらいのことをいうのでしょうか?

サイズで言うと2センチ以下で、リンパ節に転移が見られないものであれば、早い段階であると言えます。「2センチ」と聞くとかなり大きいように思いますが、乳がんはお乳にある限りはそんなに悪さをするがんではありません。がんの中でも比較的進行は遅いほうで、触って分かるサイズになるまで数年かかります。
乳がんで怖いのは転移した場合なんです。それは他のがんも同様ですが、他所の臓器に転移すると命の危険が脅かされることになります。乳がんは大きくて進行しているように見えて大人しいタイプもあれば、小さくても転移する怖いタイプもあり、それは検査をしてみなければ分かりません。
検診ではミリサイズの乳がんが発見できるため、かなり早い段階でがんの進行を食い止めることができます。がんが小さいうちに治療ができれば、完治の可能性が高く、大切な乳房を温存できます。

乳がんになりやすいのはどんな人ですか?

家族歴のある方は、乳がんのリスクが高くなります。また、初潮が早かった方、閉経が遅い方、出産経験のない方は、一生涯で生理のある期間、つまり女性ホルモンにさらされている期間が長くなることで、乳がんにかかりやすいと言われていますが、実際はたくさん子どもを出産している人でも乳がんになる方はいますので一概には言えません。
あと、閉経後の肥満は良くないと言われています。乳がんと言うのは、閉経を過ぎても、何歳になってもかかる可能性のある病気です。極端な話、100歳を超えたおばあちゃんでも乳がんになることがあります。そして、今は高齢者の乳がんが増えており、その背景には、生活スタイルの欧米化や女性の社会進出、肥満、喫煙、ホルモン剤の長期使用などが関係しているのではないかと言われています。

乳がんは乳房のどの辺りにできるのですか?

乳房のどこにできてもおかしくはありません。乳がんは乳腺組織にできるので、脇に近い部分や乳頭の外側など、乳腺がたくさんある場所は発生頻度が高いです。まれに、乳頭に発生するパジェット病という特殊なタイプの乳がんもあります。

自覚症状はないのでしょうか?

触ってもしこりが確認できない初期の段階では、ほとんど自覚症状はありません。しこりが大きくなれば乳房に張りを感じることもありますが、生理の影響だと思って見過ごしてしまうことが多いです。また、1、2センチ程度のしこりだと痛みがないため、「しこりのようなものがあるけど、痛くないから大丈夫だろう」と油断しがちです。
「痛くない」「初期症状がない」というのは、乳がんの落とし穴と言えます。痛みがなくても、症状がない方でも、乳がん検診でがんが見つかることはよくありますから。
乳がんは病気のサインがないからこそ、こちらが先回りして見つけていく必要があるのです。「定期的に乳がん検診を受けましょう」と、女性の皆さんに呼びかけているのはそのためです。

自覚症状がないからこそ検診が重要なんですね。

クリニックの場所が、デパート(福屋広島駅前店8F)の子供服売り場と同じ階なので、「買い物に来た時に見かけて、何となく乳がん検診を受けてみた」という方も多いのですが、それでたまたま早期の乳がんが見つかったという、運のいい方も結構いらっしゃいます。
あと、しこりではなく他の症状で受診して、ついでに乳がん検診を受けたら、がんが見つかったという方もいました。また、右の乳房に乳がんがあるのでは?と気になって検診を受けてみたら、右ではなく左の乳房にがんが見つかったという方もいます。
症状がなくても乳がんが見つかることは、珍しいことではありません。
ですが実際は、しこりがある、乳頭からの出血など、異常に気付いて診察に来られる方がまだまだ多いのが実情で、やはり無症状の方と比べて進行しているケースが多いです。
「症状がないから大丈夫だろう」とは思わずに、症状がないからこそ早期発見のために、乳がん検診を受ける習慣をつけてもらいたいですね。

「行かなきゃ」と思いつつも行きそびれてしまう方が多いようですね。

女性にとって乳房は大事な部分ですから、恥ずかしさもあるし、乳がん検診に抵抗を感じる方もいると思います。
また、乳がんにかかりやすいのは、30代後半から40代、50代にかけてで、仕事でも期待され、出産の後は子育てに追われ、子育てが終わると次は介護と、女性にとって忙しい年代です。家族の健康には気を配るものの、自分の体のことはつい後回しにしてしまい、乳がん検診を受けていない方が多いようです。
あと、「どこで乳がん検診が受けられるのか分からない」という方もいました。乳がんは女性特有の病気なので婦人科が扱うように思いますが、乳がんの専門は外科(乳腺外科)です。私も外科出身で、乳がんの患者さんの治療に数多く当たってきました。
最近は、当院のように乳がん検診を専門に行うクリニックや、マンモグラフィーを導入している婦人科もあり、一昔前に比べて乳がん検診を受けられる施設は増えたと思います。

症状があるからこそ、怖くて検診に行けない方もいるそうですね。

「乳がんかもしれない・・・」と思いながらも乳がん検診に行けないまま、1ヶ月、半年、1年が経ち、そのうちに結果を知るのが怖くなり、検診に行けなくなってしまったという方も結構います。見た目にもはっきりと分かる辛い症状が出ていても怖くて検診に行けず、しこりから出てくる血液と膿にガーゼを当ててやり過ごしていたという患者さんの話を聞くと、どれほど辛かっただろうと胸が痛みます。
ですが、そこまでの症状があった方でも治った方はおられます。先ほども言いましたが、乳がんは有効な治療が多く、「乳がん」イコール「死」ではありません。
もしも辛い症状や不安をずっと1人で抱えているという方がいらっしゃいましたら、どうか怖がらずに検診を受けに来て欲しいです。

実際に乳がん検診ではどのようなことを行うのですか?

マンモグラフィー、エコー(超音波検査)、視触診を行います。
マンモグラフィーとは、乳房のレントゲン検査です。乳房を片方ずつ、縦と横と両方からはさんでX線撮影をします。画像には乳腺としこりが白く写し出されるのですが、早期のがんだけでなく、しこりになる前の石灰化の状態でも発見することができるという、優れた検査法です。
ただ、放射線検査なので妊婦さんは受けられません。放射線被ばくの影響はほとんどないと考えられていますが、妊娠の可能性のある方は念のため、検診前にお伝えください。
それと、若い方は乳腺が多いので白く写る部分が多くなり、しこりを発見しにくいことがあります。個人差があるので一概には言えないのですが、若い方にはエコーをすすめています。また、授乳中の方も乳腺が張っているため、マンモグラフィーよりもエコーの方が適しています。

マンモグラフィーは痛いと聞きますが?

乳房を圧迫して撮影するので、痛くないと言えば嘘になりますが、初めての患者さんに「痛かったですか?」と聞くと、「我慢できないほどの痛さではなかった」と言われることが多いです。「思っていたよりは痛くない」という感想もよく聞きます。
初めて乳がん検診を受ける方は、どんなことをされるのだろう?と不安だと思いますが、当院はドクターも検査技師も全員女性なので、リラックスして受けて頂けると思います。

乳がんは早期発見で適切な治療を受ければ、9割以上が治る病気。しこり、乳頭からの出血など、乳房に異常がある場合はもちろん、自覚症状がなくても定期的に乳がん検診!マンモグラフィー X線撮影 エコー 超音波検査 視触診 しこり 乳頭からの出血 乳がんかもしれない 血液と膿にガーゼを当て 乳腺外科 左の乳房 右の乳房 生理 乳房に張りを感じる パジェット病 ホルモン剤 2センチ 転移 リンパ節に転移 罹患率 乳がん手術 死亡率 抗がん剤 進行は遅い 広島市南区 松原町 福屋8F 広島駅前店 ひろしま駅前乳腺クリニック 長野晃子先生
場所は、「福屋」広島駅前店8階。気軽に立ち寄れてアクセスも便利。
 

検診を受けるタイミングについて教えてください。

ほとんどの自治体が、40歳の節目年齢に乳がん検診が無料で受けられるクーポン券の配布を実施していますが、私個人としては「35歳」を過ぎたら1度受けて頂きたいと思います。
また、広島市では40歳以上の方(職場などで受診する機会のある場合を除きます)で、お住まいの区の保健センターで検診登録をしておくと、2年に1度、受診券が届き、個別検診は1600円、集団検診なら1500円で乳がん検診を受けることができます。
ただ、2年に1度でもほとんど早期発見できますが、できれば「1年に1度」のタイミングで受けることをすすめています。1年に1度の乳がん検診を忘れないために、ご自分の誕生月を検診月と決めて、受けに来られる方もいますよ。
きっかけがないとなかなか検診に足が向かないかもしれませんが、友達が乳がんになったり、テレビで乳がんの特集をやっているのを見て、「もしかしたら、私も・・・」と、乳がんを身近に感じた時に、検診への意識が高まる方が多いようです。
もしも今、「乳がん検診、受けようかなぁ」と思う気持ちがふつふつと湧いてきた方がいましたら、思い立ったが吉日です。「来週にでも」とは言わず、すぐに乳がん検診の予約をしましょう!

最後に「広島ドクターズ」の読者にアドバイスをお願いします。

検診でがんが見つかった時は、皆さんすごく落ち込まれます。ですが、検診を受けたからこそ初期の段階で発見することができ、それはとてもラッキーなことなのです。最初はどの方もショックを受けられますが、そこからポジティブな気持ちに切り替え、治療を頑張っている女性はたくさんいます。そして、治った方も大勢います。
勤務医の頃、乳がんの患者さんをたくさん診てきましたが、乳がんの辛いところは、進行すると皮膚にはっきりと分かる症状が出てくるところです。本人も辛いですし、ご家族も辛いです。若いお母さんでお子さんがまだ小さかったりすると、検診で初期のうちに見つけてあげたかったと、悔しい思いをしたこともあります。
乳がん検診は、ご自身のためだけでなく、大切なご家族のためにも、定期的に受けて欲しいと思います。今後も乳がん検診の重要性を啓蒙し、乳がんの早期発見に努めたいと考えています。


医師のプロフィール

長野晃子先生

●広島大学医学部医学科卒業
●広島大学 第一外科
●呉医療センター・中国がんセンター外科
●呉共済病院外科

‐資格・所属学会‐
・日本外科学会専門医
・日本乳癌学会専門医
・日本がん治療認定医機構がん治療認定医
・検診マンモグラフィ読影認定医
・乳癌超音波検査認定医

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