お医者さんレポート
広島の医師を取材して、病気の原因や症状、検診、地域医療のこと、先生の患者に対する思いなどを記事にまとめました。
エリアと診療科目を絞ってレポート一覧を検索することができます。
煙草について|城谷 良文 先生|城谷内科医院(安佐南区・相田)
大切な人を守るための禁煙、考えてみませんか?
煙草が体に悪い事は百も承知。それでもやめられないのがニコチン依存の怖いところ。
それならひとまず自分の体の事はさておき、受動喫煙で周りの人や大切な家族の健康を害する事について考えてみませんか?
煙草の煙には、喫煙者が直接吸い込む「主流煙」、点火部から立ち上る「副流煙」、喫煙者が吸い込んだ後に吐き出す「呼出煙」がありますが、副流煙に含まれる有害物質の濃度は、喫煙者本人が吸い込む主流煙よりも高い事が知られています。
今回は、呼吸器内科がご専門の「城谷内科医院」城谷良文院長に、煙草をテーマにお話を伺いました。自分のためにはやめられないという方も、受動喫煙の影響を知る事で、ぜひ禁煙のきっかけにしていただき、大切な人のために始めた禁煙も、最終的には自分自身へのご褒美にも繋がる事、知っていただければと思います。
COPDについて|能島大輔 先生|ビッグフロント広島内科・呼吸器科(南区・松原町)
COPDも?死に至る病気はがんだけではありません。だから「今すぐ禁煙」!
日本では近年、様々な施設での分煙や全面禁煙が進んでいますが、この2月には「飲食店は原則禁煙」などの受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案をめぐり、厚生労働省が小規模居酒屋や焼き鳥店なども全面禁煙にする方向での議論に入った事が伝えられました。
未成年が原則立ち入らない床面積約30平方メートル以下の小規模なバーやスナックは例外としていますが、この法案が通ると受動喫煙防止の幅がさらに広がる一方、喫煙者はさらに肩身の狭い思いをする事になりそうです。
今回は、今年2月に「ビッグフロント広島内科・呼吸器科」を開業された能島大輔院長に、たばこが与える悪影響についてお聞きしました。
発がん率の高さは多くの方が知るところですが、最近はたばこによるCOPD、肺気腫で亡くなる方が増えているようです。
ここで一念発起、医療の力を借りて禁煙にチャレンジしてみませんか?
ママの元気で家族や社会も元気に|竹中美恵子 先生|女医によるファミリークリニック(南区・松原町)
ママが元気なら家族や社会も元気になれる。医師の立場でできること
育児や子供の病気、発達、皮膚トラブルなどについて、WEBや雑誌など多くのメディアで積極的に情報発信されている竹中美恵子先生。子育て中のママを中心に多くの方の不安を取り除く一助となっています。多忙な毎日の中、様々な事を教えてくださる竹中先生って一体どんな方?昨年12月には「女医によるファミリークリニック」を開業。ご自身の経験をもとに、女性として、母親として、医師としての社会貢献を常に考えていらっしゃる事、そして「人を助けたい」という純粋な思いが伝わってくるレポートです。
脳神経内科のボトックス治療|田路浩正 先生|ひろしま脳神経内科クリニック(南区・松原町)
脳神経内科のボトックス治療について
主に女性の間では「ボトックス」というとシワ取りや小顔など、若返り・美容治療のイメージが強いのではないでしょうか。しかし、注射によって筋肉を弛緩させるボトックスの効果は脳神経内科における様々な病気の治療にも用いられています。
今回は、今年1月に「ひろしま脳神経内科クリニック」を開業された田路浩正院長に、ボトックス治療についてお聞きしました。
資格を持った医師のみが施術できるボトックス治療。痙攣や筋肉のつっぱり、こわばり、ワキ汗などにお困りの方はぜひ参考になさってください。
軽度認知障害(MCI)と認知症|下山直登 先生|下山記念クリニック(東広島市・西条)
軽度認知障害(MCI)と認知症
75歳以上の後期高齢者が2179万人に達し、要介護者が755万人になるといわれる2025年には、現在400万人を超える認知症患者さんの総数も700万人に達し、65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれています。
まだ根治薬がない一方で、保険適応ではないもののアミロイドPETや髄液バイオマーカーの研究の進歩から、アルツハイマー型認知症の発症前診断も可能な時代になっています。
また、年に10%程度が認知症へ移行するといわれる軽度認知障害は、14〜44%程度が正常に戻るともいわれており、頭の体操や有酸素運動、食事の改善や高血圧・糖尿病などのリスク管理で予防できる場合がある事も分かってきています。
歳を重ねると「人やモノの名前が思い出せない…」などという事がだんだん増えてきて、なんとなく不安に思われる方もおられるのではないでしょうか?
今回は、医療と介護の両面から地域に寄り添う「下山記念クリニック」下山直登院長に、軽度認知障害と認知症について、加齢による物忘れと認知症の違い、また、介護にあたられるご家族へのアドバイスなど、分かりやすく教えていただきました。
がん免疫療法|水入寛純 先生|水入クリニック(東区・牛田早稲田)
再発予防や標準治療のプラスα効果から末期の方まで幅広くカバーする 「がん免疫療法」って?
がんと診断された際、まず選択される主な標準治療は「外科的手術」「化学療法(抗がん剤)」「放射線治療」の3つです。これらは現在科学的根拠が認められ、基本となっている治療方法です。また、これらの中でもがんの種類や進行度合いによって治療法が異なります。
しかし、インターネットでがん治療について検索すると他にも様々な治療法が出てきます。おそらく、がん治療に関する情報は他のどの病気よりも氾濫し、錯綜しているのではないでしょうか。それゆえ一般の方には正しい情報とそうでない情報の識別はつきにくく、患者さんにとってはそれこそ生死やQOLに関わる切実な問題です。
今回は、消化器外科・乳腺外科での手術や化学療法から緩和ケアまでトータルにがん医療に関わられた後に開業し、現在は免疫療法や高濃度ビタミンC療法といった自由診療での治療も行われている「水入クリニック」水入寛純院長に、がん免疫療法について、良い所も悪い所も含めて教えていただきました。
認知症/アルツハイマー病|土井 光 先生|土井内科神経内科クリニック(中区・紙屋町)
ついさっきしたことを思い出せない……アルツハイマー病の危険性があるかもしれません。
予備軍も含めると推定800万人もの患者がいると言われている認知症。高齢化社会に突入し、その不安感がますます高まっています。通常、一括りにされることが多いのですが、認知症はその原因によっていくつかの種類に分類されます。
今回は認知症の中でもアルツハイマー病について、中区紙屋町にある土井内科神経内科クリニックの副院長、土井 光先生にお話をうかがいました。
未だその発症メカニズムは解明されず、治療方法や予防方法も確立されていませんが、症状の進行を遅らせ、発症のリスクを減らす予防に効果を上げる方法がいろいろと研究されています。アルツハイマー病の症状をはじめ、その治療方法、患者に対して気を付けた方がよい対処方法までとてもわかりやすくお話しいただきました。年齢が上がるにつれて発症の危険性が高まるアルツハイマー病。決して他人ごとではないはずです。参考にしてください。
インフルエンザの対処方法について|風呂中 誠先生|風呂中内科(中区・紙屋町)
毎年冬になると猛威を振るうインフルエンザとは
空気が乾燥する冬の季節に大流行することが多いインフルエンザ。全身の倦怠感や突然の発熱などの症状をはじめ、乳幼児や高齢者がかかると特に重症化することも多い病気です。毎年12月〜3月ぐらいの間に大流行することが多いので、重症化させないためにできる限りの予防策と、かかった場合の対処方法などもきちんと知っておくと安心ですよね。
今回は広島市中区紙屋町にある風呂中内科の院長、風呂中 誠院長に、インフルエンザと風邪の違いといった基本事項から、インフルエンザの症状、予防のための手立て、ワクチンの効果まで詳しく教えていただきました。周囲への感染を防ぐために何日間患者の隔離が必要なのかまで丸わかり。これを読めば、この冬はインフルエンザ知らずで過ごせるかもしれません!
機能性ディスペプシアについて|谷 充理 先生|たにクリニック(安芸区・船越南)
胃痛・胃もたれ・膨満感・胸焼け・吐き気などが続いていませんか?
「機能性ディスペプシア」。あまり聞き慣れない言葉だけど、一体なに?
胃やみぞおちが痛い、胃がもたれる、お腹が張る、胸がムカムカする、食べるとすぐにお腹がいっぱいになる、吐き気がする、などの胃腸の不調は、日本人の4人に1人が感じているといわれ、ともするとありふれた症状かもしれません。
機能性ディスペプシア症状の表れ方や原因は人それぞれですが、食事や生活習慣を見直すことで、症状が改善することもあります。
また、そんなありふれた症状には、胃がんが潜んでいることもあるので、油断は禁物です。
今回は、50年続く地域のかかりつけ医として内科・消化器内科・外科に対応され、胃がんなどの早期発見・早期治療にも力を入れておられる「たにクリニック」谷 充理院長にお話をうかがいました。
高齢者医療の現在・未来|西原 一樹 先生|広島医療生活協同組合 沼田診療所(安佐南区・伴東)
家族みんなで考えよう。高齢者医療と介護の現在、そして未来
日本の人口がピークに達するといわれている2025年まで、あと10年。
その人口比率として高齢者がどんどん増え、若者がどんどん減る事が予測されている事はご存じのとおり。病院のベッド数なども含め、高齢者医療や介護をできるだけ在宅で行えるような仕組み作りに国も動いています。
今回お話をうかがった西原一樹先生は、広島医療生活協同組合 沼田診療所の所長として往診を含め地域に密着した医療に携わられながら、広島共立病院 消化器内科部長として入院患者さんを含めた病院医療も行っておられます。
診療所と病院のいずれも身近に関わられている立場からみえる高齢者医療の今、そして未来について、一緒に考えてみませんか?
生活習慣病の予防・改善について|梶山正治 先生|梶山内科医院(中区・三川町)
肥満解消!これが生活習慣病改善への第一歩
以前は成人病と呼ばれていた「生活習慣病」。これは、偏食や運動不足、喫煙や飲酒などの生活習慣が病気の発症や進行に深く関与している病気の総称で、最近は年齢にかかわらず若い方でも発症の危険性が高まっています。今回は、中区三川町にある梶山内科医院の院長、梶山正治先生に、生活習慣病を予防・治療する際に必要なことを分かり易くシンプルにまとめてお話しいただきました。ご自身も生活習慣病を予防するためにジムへ通い、ここ半年ぐらいは理想体重をキープできているとか。来院した患者さんと広島カープに関する野球談義で盛り上がる親しみやすさ満点の先生です。
ピロリ菌/にんにく注射|豊田昌弘 先生|とよた内科クリニック(安佐南区・大塚西)
胃以外の病気にもつながる!?ピロリ菌/にんにく注射ってどんなもの?
ヒトの胃の中に住み着くピロリ菌。
胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍だけではなく、血液の病気や免疫異常の病気にもつながる事が分かってきています。
今回は、安佐南区大塚西の「とよた内科クリニック」豊田昌弘院長に、ピロリ菌の検査や除菌、ピロリ菌が原因につながる病気などについてお話しいただきました。
最近話題の乳酸菌・LG21の効果についても聞いてみましたよ。
また、先生が取り扱っていらっしゃる「にんにく注射」についてや、開業されるに至った想いなどもお聞かせいただきました。
生活の質を大切にした糖尿病治療について |粟屋智一 先生|いつかいち駅前内科(佐伯区・五日市駅前)
糖尿病の治療
糖尿病は初期の自覚症状がほとんどなく、気付いたときには重度の合併症を発症しているケースが多い恐ろしい病気です。しかも一度発症すると完治は難しく、血糖値を上手にコントロールしながら合併症の発症を予防し、進行を食い止める必要があります。
一生のお付き合いになる治療だからこそ、患者さんの生活の質QOL(Quality of life)を確保することがとても大切だとおっしゃるのが、佐伯区にあるいつかいち駅前内科の院長、粟屋智一先生です。
今回は糖尿病の合併症について詳しくご説明いただきながら、粟屋先生がいつも大切にしている患者さんとの対話やフットケアなど、患者さんの生活の質QOLを意識した治療についてお話をうかがいました。
慢性腎臓病(CKD)について|水入苑生 先生|医療法人一陽会 原田病院(佐伯区・海老山町)
早期発見・早期治療が大事!末期になるまで自覚症状がほとんどない「慢性腎臓病(CKD)」
自覚症状がほとんどなく、透析に至る前に心血管病で死に至る事もあるという慢性腎臓病(CKD)。気付いた時には進行していた…という事にならないためには定期的な検査が有効です。
今回伺ったのは、佐伯区海老山町にある「医療法人一陽会 原田病院」。
日本腎臓学会および日本透析医学会の指導医である水入苑生先生に、慢性腎臓病(CKD)についてお話し頂きました。
最も生命予後が良いとされる「先行的腎移植(プリエンプティブ腎移植、PKT)」や、残存腎機能の保持に有利であるにも関わらず、まだまだ導入される患者さんが少ないという「腹膜透析(PD)」についても聞かせて頂きました。
話を聴く、手当てをする、患者さん目線の医療|石川 哲大 先生|石川内科外科クリニック(佐伯区・海老園)
地域医療の本質とは。緩和ケアや自律神経失調に必要なこと
総合病院外科のトップとして長年勤め、地域医療で全国的に有名な尾道での緩和ケア経験を通し、医療の進歩や環境の変化に伴い出てきた問題を見つめる石川哲大先生。
2014年に開業された佐伯区海老園「石川内科外科クリニック」で、本当に大切な医療とはなにか、地域医療の本質とはなにかを考えた診療を実践されています。
日本緩和医療学会の緩和ケア指導者研修修了という最も進んだ資格を持ち、今年の第29回日本医学会総会のシンポジウムでは、尾道における在宅緩和ケアについて発表されました。
そんな石川先生が考える地域医療とは?また、データ上は異常がないのに体調が悪い、めまいや頭痛がする…といった自律神経失調への対応についてもお伺いしました。
海外の感染症について|小田健司 先生|おだ内科クリニック (中区・幟町)
海外渡航者の健康をサポートしてくれる「渡航外来(トラベルクリニック)」
海外滞在中に、最も気を付けたいのは感染症です。国内で感染者が出て話題になっているデング熱も注意したい感染症のひとつで、海外で健康に過ごすためには感染症に対する予防と、事前に渡航先の情報を確認しておくことが大切です。
そんな渡航者の強い味方になってくれるのが、渡航外来(トラベルクリニック)です。ワクチン予防接種をはじめ感染症流行情報の提供など、渡航者の健康をサポートしてくれる医療です。
今回は、中区幟町にある「おだ内科クリニック」の小田健司院長に、海外でかかりやすい感染症をいくつか教えて頂き、予防のためのアドバイスを伺いました。渡航予定のある方は、ぜひ参考にしてください。
糖尿病について|日域邦昭 先生|西原セントラルクリニック(安佐南区・西原)
初期症状がないからこそ糖尿病は怖い病気です
糖尿病は誰もが知っている有名な病気です。「最近、血糖値が高くて」とざっくばらんに話す人も多いので、糖尿病が深刻な病気であるという実感があまりないという人もいるかもしれませんが、糖尿病を甘く考えてはいけません。
今回のレポートは、安佐南区西原にある西原セントラルクリニックの日域邦昭先生に、糖尿病について伺いました。
糖尿病のメカニズムや高血糖を放置しているとどうなるかなど、日域先生の記事を読めば、糖尿病が怖い病気であることが理解できると思います。健康診断で血糖値が高めだと指摘を受けた方、肥満気味の方、糖尿病の家族歴のある方は必読です。