お医者さんレポート
広島の医師を取材して、病気の原因や症状、検診、地域医療のこと、先生の患者に対する思いなどを記事にまとめました。
エリアと診療科目を絞ってレポート一覧を検索することができます。
煙草について|城谷 良文 先生|城谷内科医院(安佐南区・相田)
大切な人を守るための禁煙、考えてみませんか?
煙草が体に悪い事は百も承知。それでもやめられないのがニコチン依存の怖いところ。
それならひとまず自分の体の事はさておき、受動喫煙で周りの人や大切な家族の健康を害する事について考えてみませんか?
煙草の煙には、喫煙者が直接吸い込む「主流煙」、点火部から立ち上る「副流煙」、喫煙者が吸い込んだ後に吐き出す「呼出煙」がありますが、副流煙に含まれる有害物質の濃度は、喫煙者本人が吸い込む主流煙よりも高い事が知られています。
今回は、呼吸器内科がご専門の「城谷内科医院」城谷良文院長に、煙草をテーマにお話を伺いました。自分のためにはやめられないという方も、受動喫煙の影響を知る事で、ぜひ禁煙のきっかけにしていただき、大切な人のために始めた禁煙も、最終的には自分自身へのご褒美にも繋がる事、知っていただければと思います。
前立腺がんについて|三枝 道尚 先生|いるかクリニック(安佐南区・相田)
初期症状のない前立腺がん、早期発見のカギはPSA検査
高齢化に伴い、男性の間でどんどん増えているという前立腺がん。
その多くは比較的進行がゆっくりですが、中には急激に進行し命を落とすようなものもあります。
今回は広島市安佐南区「いるかクリニック」の三枝道尚院長に、前立腺がんについて教えていただきました。
最近テレビドラマで“ダーウィン”として初登場し、話題になった内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」。日本では2012年に前立腺がん手術で保険適用となった事で多く用いられており、三枝院長も実際にロボット支援手術を手掛けてこられたそうです。
その他、泌尿器科のがんや病気についても教えていただきましたので、ぜひ参考にして健康維持や早期発見にお役立てください。
COPDについて|能島大輔 先生|ビッグフロント広島内科・呼吸器科(南区・松原町)
COPDも?死に至る病気はがんだけではありません。だから「今すぐ禁煙」!
日本では近年、様々な施設での分煙や全面禁煙が進んでいますが、この2月には「飲食店は原則禁煙」などの受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案をめぐり、厚生労働省が小規模居酒屋や焼き鳥店なども全面禁煙にする方向での議論に入った事が伝えられました。
未成年が原則立ち入らない床面積約30平方メートル以下の小規模なバーやスナックは例外としていますが、この法案が通ると受動喫煙防止の幅がさらに広がる一方、喫煙者はさらに肩身の狭い思いをする事になりそうです。
今回は、今年2月に「ビッグフロント広島内科・呼吸器科」を開業された能島大輔院長に、たばこが与える悪影響についてお聞きしました。
発がん率の高さは多くの方が知るところですが、最近はたばこによるCOPD、肺気腫で亡くなる方が増えているようです。
ここで一念発起、医療の力を借りて禁煙にチャレンジしてみませんか?
がん免疫療法|水入寛純 先生|水入クリニック(東区・牛田早稲田)
再発予防や標準治療のプラスα効果から末期の方まで幅広くカバーする 「がん免疫療法」って?
がんと診断された際、まず選択される主な標準治療は「外科的手術」「化学療法(抗がん剤)」「放射線治療」の3つです。これらは現在科学的根拠が認められ、基本となっている治療方法です。また、これらの中でもがんの種類や進行度合いによって治療法が異なります。
しかし、インターネットでがん治療について検索すると他にも様々な治療法が出てきます。おそらく、がん治療に関する情報は他のどの病気よりも氾濫し、錯綜しているのではないでしょうか。それゆえ一般の方には正しい情報とそうでない情報の識別はつきにくく、患者さんにとってはそれこそ生死やQOLに関わる切実な問題です。
今回は、消化器外科・乳腺外科での手術や化学療法から緩和ケアまでトータルにがん医療に関わられた後に開業し、現在は免疫療法や高濃度ビタミンC療法といった自由診療での治療も行われている「水入クリニック」水入寛純院長に、がん免疫療法について、良い所も悪い所も含めて教えていただきました。
機能性ディスペプシアについて|谷 充理 先生|たにクリニック(安芸区・船越南)
胃痛・胃もたれ・膨満感・胸焼け・吐き気などが続いていませんか?
「機能性ディスペプシア」。あまり聞き慣れない言葉だけど、一体なに?
胃やみぞおちが痛い、胃がもたれる、お腹が張る、胸がムカムカする、食べるとすぐにお腹がいっぱいになる、吐き気がする、などの胃腸の不調は、日本人の4人に1人が感じているといわれ、ともするとありふれた症状かもしれません。
機能性ディスペプシア症状の表れ方や原因は人それぞれですが、食事や生活習慣を見直すことで、症状が改善することもあります。
また、そんなありふれた症状には、胃がんが潜んでいることもあるので、油断は禁物です。
今回は、50年続く地域のかかりつけ医として内科・消化器内科・外科に対応され、胃がんなどの早期発見・早期治療にも力を入れておられる「たにクリニック」谷 充理院長にお話をうかがいました。
頭頸部がんの症状と治療|夜陣 真司 先生|こころ耳鼻咽喉科(安佐南区・伴南)
「声のかすれ」「食べ物が飲み込みにくい」は要注意!
耳鼻咽喉科はその名の通り耳・鼻・のどの病気を診てくれる科ですが、首から上は頭頸部といって、脳と眼球を除くすべての領域が耳鼻咽喉科の守備範囲となっています。
中でもこの領域に対して、がんセンターや大学病院などで良性・悪性腫瘍や外傷、奇形などの手術治療を行う科に「頭頸部外科」があります。
今回は、関西を中心とした頭頸部外科センターで頭頸部がんの治療にあたられた後、地元である広島で今年4月に開業された「こころ耳鼻咽喉科」の夜陣(やじん)真司院長に、頭頸部がんについて話をお聞きしました。
首や顔などの頭頸部には大事な器官が集中しているため、がんの発見が遅れてしまうとそれらを犠牲にせざるを得ないことも。
初期はなかなか症状があらわれないといわれるがんですが、気になるサインはいくつかあります。
「大したことない」と放置せず、早く受診してがんを発見することで1つでも多く大事な器官を残すことができます。
どんな症状・サインがあるのか…さっそく聞いてみましょう。
ピロリ菌/にんにく注射|豊田昌弘 先生|とよた内科クリニック(安佐南区・大塚西)
胃以外の病気にもつながる!?ピロリ菌/にんにく注射ってどんなもの?
ヒトの胃の中に住み着くピロリ菌。
胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍だけではなく、血液の病気や免疫異常の病気にもつながる事が分かってきています。
今回は、安佐南区大塚西の「とよた内科クリニック」豊田昌弘院長に、ピロリ菌の検査や除菌、ピロリ菌が原因につながる病気などについてお話しいただきました。
最近話題の乳酸菌・LG21の効果についても聞いてみましたよ。
また、先生が取り扱っていらっしゃる「にんにく注射」についてや、開業されるに至った想いなどもお聞かせいただきました。
話を聴く、手当てをする、患者さん目線の医療|石川 哲大 先生|石川内科外科クリニック(佐伯区・海老園)
地域医療の本質とは。緩和ケアや自律神経失調に必要なこと
総合病院外科のトップとして長年勤め、地域医療で全国的に有名な尾道での緩和ケア経験を通し、医療の進歩や環境の変化に伴い出てきた問題を見つめる石川哲大先生。
2014年に開業された佐伯区海老園「石川内科外科クリニック」で、本当に大切な医療とはなにか、地域医療の本質とはなにかを考えた診療を実践されています。
日本緩和医療学会の緩和ケア指導者研修修了という最も進んだ資格を持ち、今年の第29回日本医学会総会のシンポジウムでは、尾道における在宅緩和ケアについて発表されました。
そんな石川先生が考える地域医療とは?また、データ上は異常がないのに体調が悪い、めまいや頭痛がする…といった自律神経失調への対応についてもお伺いしました。
赤ちゃんの症状と対応|中村和洋 先生|いちごこどもクリニック(安佐南区・川内)
少し気になる赤ちゃんの症状と対応について
育児には不安がつきもの。特に、赤ちゃんの様々な症状で悩むお母さんは多いと思います。
今回のレポートは、安佐南区川内に開院したばかりの「いちごこどもクリニック」を訪れ、院長の中村和洋先生に、生後1歳までに多い赤ちゃんの症状と対応についてお話を伺いました。
大学病院では生まれつきの病気や小児がんなど、難治性疾患の診療に携わってこられた中村先生。数多くの乳児健診にも立ち会い、その際、赤ちゃんの臍(へそ)の症状や男の子の陰部の症状、便の色について質問されることが多かったそうです。
そこで、母子手帳や育児書に載っている一般的な症状以外で、赤ちゃんに多い症状について、分かりやすく解説して頂きました。
放射線科の画像診断|東和義 先生|あずまクリニック 放射線科内科( 南区・段原)
CT、MRI、エコーの画像診断と丁寧な問診で早期発見!
CT、MRI、エコーなどの画像診断で、全身の疾患を見付ける放射線科。何の病気か全く分からないところから病気を見立てていくには、確認作業の積み重ねが必要で、画像診断だけでなく丁寧な問診が欠かせないそうです。
今回は、南区段原にある「あずまクリニック 放射線科内科」の東和義院長に、検査機器の説明や自分にあった検診項目の選び方、地域の放射線科クリニックとしての役割などをお話頂きました。
早期発見で多くの人を病気から救いたいという放射線診断医としての思いと、病気に対して不安を抱いている人に、「怖い病気ではありませんよ」と検査結果を分かりやすく伝えて、安心してもらいたいという地域のクリニックとしての東先生の思いが伝わってきます。
乳がん検診について|長野晃子 先生|ひろしま駅前乳腺クリニック(南区・松原町)
忙しくても症状がなくても、絶対に受けなきゃ! 乳がん検診
女性のがんの中で最も多い「乳がん」。乳がんから健康を守るためには、「早期発見・早期治療が1番」というのは、女性の皆さん、すでにご存じだとは思いますが、「忙しい、恥ずかしい、症状がない」などの理由で、ついつい後回しにしてしまっている人も…。
今回のレポートは、福屋広島駅前店8Fにある、「ひろしま駅前乳腺クリニック」の院長、長野晃子先生に、乳がん検診について伺いました。乳がん検診の重要性はもちろん、無症状の方が何となく受けた検診でがんが見つかることも多いという話を聞けば、「乳がんは他人事ではいない」と思って頂けるのではないでしょうか。
同じ女性として、少しでも多くの方を乳がんから守りたいという、長野先生の思いが伝わるレポートです。
心の病の予防|上西清 先生|緑井メンタルクリニック(安佐南区・緑井)
心の不調(うつ病・不安障害・パニック障害)を予防しよう!
精神疾患で医療機関にかかる患者数は、320万人を超えました。その数はがん患者の2倍以上で、「現代の国民病」と言われる糖尿病の患者数よりも多いことになります。ストレスの多い現代社会において、うつ病、不安障害、パニック障害などの心の病にかかることは珍しいことではなくなってきました。
そこで今回のレポートは、「緑井メンタルクリニック」の上西清院長先生に、心の病を近づけないためのアドバイスを伺いました。
これまで多くの患者さんを診てこられた上西先生がすすめるのは、「いい加減に生きる7条」。そこには、「もっと楽をして、生きることそのものを楽しんでください」という、上西先生の思いも込められています。
形成外科、美容治療について|岩垂鈴香先生|すず美容形成外科医院(中区・八丁堀)
形成外科はどんな時に受診する科なの? 美容治療のことも教えて。
「形成外科」は、なかなか馴染みがないという方も多いと思います。また一方で、美容整形のイメージが強くて、特別な科だと思っている人も。
今回は、八丁堀にある「すず美容形成外科医院」の院長、岩垂鈴香先生に、形成外科が扱う治療について伺い、お子さんのケガや年配の方の眼瞼下垂をはじめ、どんな時に形成外科を利用したら良いのかアドバイスを頂きました。
また、美容についても興味深いお話を聞かせて頂きましたよ。
これまでたくさんの女性のコンプレックスを解消し、患者さんから厚い信頼を寄せられている岩垂院長。女性医師ならではの診療にかける思いが伝わってくるレポートです。
経口避妊薬ピルについて|小松正伸先生|小松クリニック(中区・八丁堀)
ピルと上手につき合うために、知ってもらいたいこと
日本はピル後進国だと言われてきましたが、最近では自分のライフスタイルに合わせてピルと上手に付き合う女性が増えてきたよう思います。
避妊だけがピルの効果だと思っている人も多いかもしれませんが、ピルを飲むことでPMSが改善されたり、ニキビが減ったり、また子宮内膜症の治療などに使われるなど、ピルにはあまり知られていない様々な副効果も期待できるのですよ。ただ、ピルもお薬なので、副作用のリスクはもちろん考えて服用しなければなりません。
そこで今回は、中区八丁堀にある産婦人科「小松クリニック」の院長、小松正伸先生にピルについて詳しく教えて頂きました。
上手に服用すれば、ピルは女性を助けてくれる便利なお薬。メリットとデメリットを正しく理解して、ピルを使うかどうか選択しましょう。
在宅診療について|山口剛先生|やまぐちホームケアクリニック(安佐北区・口田)
これからは人を診る医療へ。「在宅診療」という選択
「高齢化社会」「医療費削減」などの言葉とともに、「在宅診療」という言葉をよく耳にするようになりました。在宅診療とは読んで字のごとく、在宅で医療が受けられることですが、実際にそれがどのような医療で、どんな対応をしてもらえるのか、また家族に負担はかからないのかなど分からないことが多く、誰もが受けられる身近な医療という認識はまだまだ低いようです。今回お話を伺ったのは、「患者さんが望む医療を実現したい」という思いから、2013年9月に在宅診療を専門に行う「やまぐちホームケアクリニック」を開院した山口剛院長。外科医として数多くの手術を手掛け、全身管理や末期がんの終末期医療に携わってこられた経験を生かし、現在は365日24時間体制で在宅診療に取り組まれています。熱意をもって地域の患者さんをサポートする山口先生に、在宅診療がどのような医療なのか、また在宅診療を支える「地域包括ケアシステム」とは何かについてお聞かせ頂きました。
胃の健康について|大本 崇先生|大本内科医院(安佐南区・上安)
胃は顔と同じぐらい健康状態や感情を表現する器官です。
胃痛、胃もたれ、胃が重い、むかつき、吐き気。頻繁に起こる症状はありませんか?
胃はとても素直な器官です。食生活が不規則になるとムカムカ、精神的なストレスがたまるとピリピリ…。ポーカーフェイスが苦手な胃は、顔と同じぐらい健康状態や感情を表現して、いたわって欲しいと訴えてきます。今回のレポートは「大本内科医院」の院長、大本崇先生に、胃の様々な症状とその原因について教えて頂きました。日本人は胃の弱い人が多いと言われています。胃は健康維持のためにとても大切な臓器ですので、胃が発するシグナルに耳を傾け、胃に優しい生活を心がけましょう!
胃の経鼻内視鏡検査について|三好秀征先生|三好内科医院(西区・天満町)
「苦痛の少ない経鼻内視鏡検査なら受けてみよう」と言う人が増えています!
胃の内視鏡検査と聞くと「痛そう」「苦しそう」というイメージが強く、ついつい敬遠しがち。これまでは、口からカメラを入れて胃の中を検査する経口内視鏡が主流でしたが、最近では、鼻からカメラを入れる「経鼻内視鏡検査」を行う医院が増え、ずっと楽に胃の検査が受けられるようになりました。今回は「三好内科医院」の三好秀征副院長に、苦痛が少なく胃の検査が受けられる「経鼻内視鏡検査」について伺いました。2013年2月より、胃に悪影響を及ぼすピロリ菌の除菌療法が、「慢性胃炎」の患者にも保険適用されます。ただし、診断の際には内視鏡検査が必須。胃の健康を守る一番の近道である内視鏡検査について、三好先生が分かりやすく説明してくれました。